2019年8月2日に本協議会より市原市議会議員に宛てた文書
市原市議会議員 様
チバニアンに関わる科学倫理違反のねつ造・改ざん行為に関するビジネスジャーナル誌記事の送付
盛夏の候、市原市市議会議員の皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げますと共に、市原市政発展のための日夜のご尽力に敬意を表します。
7月26日に、オンライン雑誌「ビジネスジャーナル誌」より「『チバニアン』めぐり地質学者同士が泥沼論争…『データのねつ造、改ざん、盗掘』が争点」の記事が掲載されました。この度、ビジネスジャーナル様より許可をいただき、印字した記事を市原市市議会議員の皆様にお送りいたします。なお本来のオンラインの記事は次の(https://biz-journal.jp/2019/07/post_111638.html)よりご覧いただけます。
この記事は取材に応じた古関東深海盆ジオパーク推進協議会(以下、本協議会という)会長の楡井久の発言を正確に取り上げていただいております。記事をご覧いただき、市原市田淵の崖のGSSP申請に関わる科学倫理違反行為についてご理解を深めていただければ幸いです。
現在、千葉県市原市田淵の崖(千葉セクション:「チバニアン」と呼ばれている崖)が地質の時代区分の国際標準模式断面・点(GSSP)として国際機関へ申請されています。しかし本協議会は以下の理由で申請の取り下げを主張しています。
・申請に至る一連の過程で開かれたINQUA(国際第四紀学連合)主催の2015年8月に実施された国際現地討論会(GSSP選定に関わる準公式行事)において、ねつ造・改ざんされた古地磁気データによる説明が行われた。
・この科学倫理違反行為を行った古地磁気研究者達によってしっかりとした対応(公開、反省、謝罪、教訓の汲み取り、再発防止策の検討など)が未だになされないままである。
・このような行為は我が国の科学技術論文の信頼の失墜とともに、高品質を保証していた日本ブランドへの信用も失墜させかねない。
前回お送りしました資料(本年1月に実施した国内の報道機関を対象とした記者会見時の資料および本年6月19日付け市原市長宛て文書)及び今回お送りした資料(ビジネスジャーナル誌記事)をご覧いただき、養老川田淵を抱える地元市議会の議員として、GSSP申請に関わる科学倫理違反行為についての問題点を真剣にご議論頂きますようお願い致します。
なお、本協議会は、市原市はGSSP申請に関わるべきでないと考えています。